【新事業進出補助金】審査員はココを見る。必ず抑えるべき4つのポイント
新事業進出補助金の第二回公募が迫る中、多くの事業者が計画書の作成に頭を悩ませていることと思います。
「どうすれば、その他大勢の申請から一歩抜け出せるのだろう?」
その答えは、「審査員の視点」で自分の計画書をセルフチェックすることにあります。
弊社で第一回公募で多くの事業者様をご支援する中で、採択される計画書には共通点があることに気づきました。それは、審査員が心の内で抱いているであろう「4つの根源的な質問」に、的確かつ具体的に答えている、という点です。今回は、中小企業診断士の仲間内で「結局、評価の分かれ目はここだよね」と語られる4つの質問を軸に、計画を採択へと導くライティングの秘訣を解説します。
なぜ『今』この事業なのですか?
審査員はまず、その事業が「社会や市場から求められているか」「この補助金の趣旨に合っているか」を知りたがっています。どんなに素晴らしいビジネスモデルでも、独りよがりに見えれば評価はされません。
- 社会トレンドと結びつける: 「DX化の遅れ」「人手不足」「SDGsへの関心」「インバウンド需要の回復」など、世の中の大きな流れを捉え、「この社会的課題を解決するために、我々の新規事業は不可欠です」という論理を構築します。
- 補助金の目的を読み解く: 「公募要領」をもう一度熟読してください。そこには国がこの補助金で何を実現したいのか(例:生産性向上、構造転換の促進など)が書かれています。そのキーワードを自身の事業計画に盛り込み、「本事業は、補助金の目指す〇〇という目的に合致し、貢献するものです」と明確に宣言しましょう。
その計画、本当に実現できるのですか?
夢を語ることは重要ですが、補助金は「夢物語」に投資するものではありません。審査員は、計画が地に足のついたものであり、それを実行できるチームがいるのかを厳しく見ています。
- 「誰が」を明確にする(実施体制): 単に役職と名前を並べるだけでなく、「Webマーケティングで10年の実績を持つ〇〇が、今回の集客責任者を務めます」のように、なぜその人が適任なのかという理由を添えるだけで、チームへの信頼性が格段に上がります。
- マイルストーンを置く(スケジュール): 事業開始までのタスクを洗い出し、「〇月までに試作品完成」「△月までにHP開設」といった具体的な中間目標(マイルストーン)を設定します。これにより、計画的かつ着実に事業を進める能力があることをアピールできます。
それで、どうやって儲けるのですか?
補助金はあくまで事業をスタートさせるための起爆剤です。最終的には自走し、利益を生み、経済を活性化させることが期待されています。審査員は、その「儲けの仕組み」が明確で、持続可能かを知りたがっています。
- 「誰に」「何を」「いくらで」を明確に: ターゲット顧客は誰で、どのような価値を提供し、その対価としていくら受け取るのか。このビジネスの基本構造を明確に記述します。
- 売上計画に「計算式」を入れる: 収益計画の売上高は、必ず「客単価 × 想定客数 = 売上」といった計算式で示します。そして、「客単価は競合A社を参考に設定」「客数は市場規模の〇%を目標とし、Web広告の転換率△%から算出」など、数字の根拠を具体的に補足することで、計画が机上の空論でないことを証明できます。
なぜ『他社』ではなく『貴社』なのですか?
「その事業、他の会社でもできるのでは?」これは審査員が必ず抱く疑問です。この問いに答えられないと、「わざわざ税金を投入して支援する必要はない」と判断されかねません。
- 競合分析で差別化を浮き彫りにする: 競合他社の強み・弱みを分析した上で、「競合A社にはない〇〇という価値を、我々は提供できる」といった形で、自社のポジションを明確にします。
- 強みの源泉を語る: その差別化はどこから生まれるのか?「長年培ってきた独自の技術」「経営者だけが持つ特殊な経験や人脈」「他にはない立地条件」など、**貴社にしか持ち得ない「強みの源泉」**を具体的にアピールすることが、採択を決定づける最後のひと押しになります。
まとめ:審査員の問いに答え、事業の成功を確信させる
事業計画書とは、いわば審査員との「対話」です。今回ご紹介した4つの質問に先回りして具体的かつ説得力のある回答を用意することで、審査員は貴社の事業の成功を確信し、安心してゴーサインを出すことができます。とはいえ、これらの問いに完璧に答える計画書を自社だけで作り上げるのは簡単なことではありません。「自社の計画書が、審査員の疑問に答えられているか自信がない」 「客観的なプロの視点で、採択レベルまで引き上げてほしい」もしそうお考えでしたら、ぜひ一度、私たちの無料相談をご利用ください。 数多くの申請を支援してきた私たちが「審査員の目」となり、貴社の計画書に隠れた課題点を洗い出し、採択を勝ち取るための具体的な改善策をご提案します。チャンスを最大限に活かすため、万全の準備で第二回公募に臨みましょう。
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